コラム
オンラインの活用が急速に広まった2020年以降の採用活動と就職活動。特にWeb会議システムは距離や時間的な制約を克服できる画期的なツールとして、学校の授業にも就職活動にも大きな変化をもたらして来ました。一方では昨年度実施分から正式に認められたインターンシップからの採用活動の中で、学生側も企業側も互いに「伝えきれないもどかしさ」を感じるケースも増えてきているようです。今回は対面型就業体験とオンライン活用型の間にある様々なギャップを掘り下げて考えてみましょう。
■ようやく自由な活動が出来るようになった今
「多くの学生に気軽に参加して欲しい」
「多くの企業と出会いたい」
コロナ禍での厳しい活動制限の中では、お互いの意図がどうしても「数」に向きがちでした。急速に活用が進んだオンラインシステムはどこかに不安を残しながらも、内定取得へ向けては避けては通れない道筋だったのかも知れません。しかしようやく自由な活動が出来るようになった今、学生の皆さんの気持ちにも大きな変化が見られ始めました。
以下に示すのは、2026年卒学生への一つのアンケート結果ですが…「この先のインターンシップ等をはじめとする就活準備や、セミナー・面接などの就職活動について、対面とオンラインのどちらの形式で進めたいか」という問いかけに対して
「どちらかというと対面中心がよい」(45.1%)
「対面中心がよい」(22.5%)
合計で実に7割近く(67.6%)の学生が対面の機会を求めていることが分かります。
■あなたはインターンシップ等に何を求めて参加しますか?
インターンシップ等参加への目的は参加する年次によって、それぞれ異なるだろうと思います。しかし視点は出来るだけ遠くへ持って臨んで欲しいと思います。自分の未来を創っていくための就職活動とは、決して「内定」がゴールではありません。そこから始まる社会人生活をより良いものとするために、是非「働くリアルを掴む就業体験」の機会として捉えて積極的に参加してください。
例えば…
● 本当に自分に合った職業を探す
● その仕事のやりがいや面白さを見いだす
● 働く先輩たちの人柄や使命感を感じる
● 人間関係が不安なら…作り方を学ぶ
…などなど、あなたが対面型就業体験から得られるものはたくさんあります。
そして、目的を共有するリアルな職場でのコミュニケーション体験は「新しい自分の発見」にも繋がっていきます。また自分を理解して貰うための「発信力」も身に付きます。就職活動で大切なことは相手(業界や企業)を知ることだけではなく、本当のあなた自身をしっかり理解して貰うことなのです。是非、様々な職場で、様々な職種で、社会人として必要なコミュニケーション力に磨きをかけてください。